STORES Product Blog

こだわりを持ったお商売を支える「STORES」のテクノロジー部門のメンバーによるブログです。

RubyKaigi 2022 での協賛のお知らせ&社内勉強会でスケジュールを眺める会を実施して関心が高かったセッションについて

hey Product Blog をご覧の皆様こんにちはこんばんは。
STORES の業務改善グループ所属の id:HolyGrail です。

RubyKaigi 2022 での協賛について

間近に迫ったRubyKaigi 2022ですが hey は今年も協賛させていただくことになりました。 残念ながらスポンサーブースについては落選となってしまったのですが hey からも10人ほどのメンバーが現地での参加を予定しております。

RubyKaigi 当日、社員は「論より動くもの.fm Tシャツ」を着て参加予定なので見かけたらぜひお声がけください。

論より動くもの.fm Tシャツ

また、テクノロジー部門のマニフェストをステッカーにしてみました。こちらも当日社員が持ち歩いている予定となっておりますので受け取っていただけると嬉しいです。

テクノロジー部門のマニフェストステッカー

社内勉強会で RubyKaigi 2022 のスケジュールを眺める会をやった

先日ご紹介させていただいた社内にて実施している勉強会で RubyKaigi 2022 のスケジュールを眺めながらそれぞれどういった内容のセッションなのかについて話をする会を実施しました。 その中で社内でも関心が高かったセッションについてお話をしたいと思います。

Day1

Ruby meets WebAssembly

Ruby meets WebAssembly - RubyKaigi 2022

CRuby を WebAssembly/WASI に移植した Yuta Saito さんによるセッションです。

WebAssembly によりポータビリティが向上し Ruby の活躍の幅が広がりそうで Rubyist として行く末をとても楽しみにしている機能の一つです。

Making MaNy threads on Ruby

Making *MaNy* threads on Ruby - RubyKaigi 2022

Rubyのコミッターであり、並列処理のための仕組みである Ractor を Ruby 3.0 に導入した笹田さんによるセッションです。 現在 Ruby では MaNy プロジェクトと呼ばれるものが進められており、これはGo言語の goroutine 等で使われている M:N スレッディングと呼ばれる技術を使った新しいスレッド機構になるということで、既存のものからどう変わるのかについて社内でも気になる人が多かったように感じます。

TRICK 2022 (Returns)

TRICK 2022 (Returns) - RubyKaigi 2022

www.youtube.com

2018年にFINALを迎えたTRICKが帰ってきた!! ということでRubyによる超絶技巧変態プログラミングコンテンストのTRICKが帰ってきます。

Day2

ruby/debug - The best investment for your productivity

ruby/debug - The best investment for your productivity - RubyKaigi 2022

ruby/debug のコントリビューターでもある Stan Lo さんにより、 ruby/debug を用いることでどれだけ生産性を向上させられるか、についてのセッションです。 ruby/debug については Day1 のTools for Providing rich user experience in debuggerのセッションと合わせてより多くの活用方法について触れることができるのではないかと期待しています。

Create my own search engine.

Create my own search engine. - RubyKaigi 2022

Ruby コミッターである関さんによるセッションです。 タイトルだけ読むと「検索エンジンを作ってみた」というお話なのですが説明文に書かれている「ポケモンTCGのデッキを検索するエンジン」のところに興味を引かれた人が多かったです。 「他のカードゲームの検索エンジンにも応用できるかも」「遊戯王とかで同じことをやろうとすると難易度が高そう」などさまざまな盛り上がりがありました。

Day3

Megaruby - Running mruby/c programs on Sega Mega Drive

Megaruby - Running mruby/c programs on Sega Mega Drive - RubyKaigi 2022

Yuji Yokoo さんによるメガドライブ上でRubyを動くようにしてみたという思わず「異世界帰りかな?」*1となってしまうようなセッションです。 メガドライブ実機を用いたライブデモも予定されているとのことで今から楽しみですね。

Why is building the Ruby environment hard?

Why is building the Ruby environment hard? - RubyKaigi 2022

Ruby-Build のメンテナでもある柴田さんによる、どうしてRubyの環境構築が難しいのかというセッションです。 Rubyを使っていると誰しもが遭遇したことがあるであろう openssl や libffi のライブラリの欠落によるビルドエラーなどを例に上げており、ビルドに失敗するケースとその解決方法についてRuby-Buildのメンテナの立場から解説をしていただけそうです。

String Meets Encoding

String Meets Encoding - RubyKaigi 2022

ima1zumi さんによるみんな大好き(?)Encoding に関するお話です。 CSV.read のボトルネックを調べたところ Encoding CP932 が含まれるファイルのとき処理時間の30%が String#split に費やされていることがわかったそうです。 そこで、それらのボトルネックの原因が何なのか、より高速なエンコードに向けたアプローチとは、といったお話をされるそうです。

私たちの会社でもCSVを利用した機能は多くあり、しらずしらずのうちに遭遇している部分があるかもしれないと思いぜひ聞いてみたいと思いました。

セッションの内容を事前に詳しく知ることについて

ということで今回は社内向けに自分で調べて発表するといったことを初めてやってみたのですが自身の勉強にもなるし社内からも解説助かる、との声をいただいたのでやってよかったなと思いました。

そんな中、RubyKaigiのチーフオーガナイザーでもある松田さんによる「RubyKaigi 2022 徹底解説」というイベントが永和さん主催のもと開催されることが発表されました。 事前にセッションの内容を予習しておくことは、RubyKaigiの期間を有意義に過ごすための手助けになります。 ぜひ皆様も参加してみてはいかがでしょうか(私も参加予定です)。

blog.agile.esm.co.jp

RubyKaigi 2022 当日楽しみましょう!

福岡で開催された RubyKaigi 2019 以来、実に3年ぶりとなるリアル会場での RubyKaigi になります。

感染症対策を取りながらもこの貴重な機会に多くの人と交流ができることを楽しみにしております。